函館水産高校(亀山喜明校長)1年の野呂龍太郎君(16)と館野宏太君(16)が製作した新聞「函館港新聞」がこのほど、日本海事広報協会が主催する「2018年度ジュニア・シッピング・ジャーナリスト賞」中学生・高校生部門で、最高賞の国土交通大臣賞に選ばれた。同校としては初の快挙で2人は「大きな賞をもらってうれしい」と喜んでいる。
(柳元貴成)
同賞は2013年度から始まり今回で6回目。小学生から高校生までを対象に海や港、船をテーマとした新聞を募集している。今年度は小学生部門に519点、中学・高校生部門に415点集まった。同校では今回、国土交通大臣賞のほか3作品が佳作に入賞した。
野呂君と館野君の編集作業には、昨年度の同賞で「北前船新聞」を製作し、日本海事広報協会会長賞を受賞した同校新聞部の2年の真酒谷隼人君(17)、坂田和希君(17)も心強い先輩として加わった。
昨年秋、我妻雅夫教諭が授業後に「誰か津波の実験をしてみないか」と呼び掛けたところ、2人が名乗り出て新聞製作に至った。トップの見出しは「函館港を近代化する」とし、石積みの函館港の景観や構造、歴史に光を当てたほか、函館湾の模型を作り津波の動きを実証した検証結果などを盛り込んだ。
釣り好きで、入舟漁港によく訪れるという野呂君は「いつも行く場所のことを改めて知ることができてよかった」と話す。製作にかかわった4人は「まだ実感が湧かないが、来年度も地域に根差した新聞を作って2連覇を狙いたい」と意欲を語った。