3月末で68年の歴史に幕を閉じる函館大川中学校(工藤勉校長、生徒181人)で13日、閉校式が行われた。在校生や歴代職員、同窓生ら約500人が出席し、慣れ親しんだ母校との別れを惜しんだ。同校は4月から桐花、五稜の両中学校と統合し、五稜郭中学校として新たなスタートを切る。
工藤校長は式辞で「地域に根差した学校として、多くの方々の支援で素晴らしい教育活動を推進することができた。生徒を温かく見守り、育んでくださった皆さまにお礼を申し上げます」と述べた。山本真也教育長は「たとえ校舎が無くなろうとも、一人一人の心の母校として、大川中学校が存在していくことを期待する」と生徒たちに呼び掛けた。
生徒を代表して前生徒会長の井原隼希君(3年)が「この大川中学校で学んだことを誇りに思う。3年間で身に付けたさまざまなことを社会にお返ししていくことが私たちの歩む道と心に刻み、この学びやをあとにします」と決意を語った。
開校からの歩みを振り返る映像を放映。出席者全員で校歌を斉唱した後、工藤校長から山本教育長に校旗が返還された。
同校は1947年、万年橋小学校の校舎内に万年橋中学校として開校。翌年4月、現在の場所に校舎を移転し、大川中学校と改称した。これまでに1万3800人の卒業生を送り出した。(金子真人)