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大沼水質改善、振興策を提言、青年環境サミット10年目

 【七飯、森】大沼の水質問題を通じて、高校生らが環境改善や地域振興策を考える「渡島大沼青年環境サミット」が活動10年を迎えた。漁業、農業、観光の3つの視点で改善策を検討する取り組みで、今年は18、19の両日に7校21人の高校生が参加。現地調査や討議を重ね、新たな「渡島大沼環境アピール」をまとめた。
 道教育大学函館校と道南支部高等学校環境教育研究会の主催。2008年に始まり、同大学の学生が高校生の活動をサポート。アピール文は、七飯町長や道知事に提出している。大沼周辺では近年、肉牛の飼育頭数が増加するなど、水質に与える環境負荷は依然として高い状態にあり、一進一退が続いている。
 今年は森町のネイパル森を会場に実施。初日は、西大沼でエネコープ(札幌)が運営する家畜ふん尿や食品残さなどからメタンガスを生成するバイオガスプラントを視察。大沼町では乳牛や肉牛を飼育する牧場経営者から循環型の酪農・畜産の在り方を学んだ。水質調査も行い、大沼への流入水量が最も多い宿野部川は電気伝導度の値が高いなど水質が良くない状態にあることを示した。
 2日目は各グループで大沼の改善策を討議。観光グループは宿泊型、長期滞在を前提としたイベントや体験プログラムを実施して滞在型観光への移行促進を提案。漁業グループは「氷上ワカサギ釣り食べ大会」の開催などを求めた。農業グループは、大規模畜産農家が堆肥の散布面積に見合った簡易ダムを作ることを条例で取り決めるよう町議会に提言することをまとめた。
 農業グループ代表を務めた大野農業高校3年の今井聖基さん(18)は「近くにいながら大沼の水が汚れていることをあまり知らなかったが、今後も大沼の環境への意識を持ちたい」と話した。国際協力に関心を持つ観光グループ代表の遺愛女子高3年、岸上レナさん(18)は「海外の観光客にも魅力や環境面についても知ってもらえるPRができれば」と話した。
 田中邦明教授(環境科学)は「七飯町長をはじめ、高校生の提案に耳を傾けて、環境政策にも生かしてくれていることで、我々も目的意識を持ちながら続けることができた。若い人が自分たちの地域を自分たち力でつくっていくという教育の重要性を感じることができている」と話していた。(今井正一)

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