大手自動車メーカーの日産自動車(横浜市)は、同社の乗用車「エクストレイルe―4ORCE」を道立函館高等技術専門学院(藤島克己学院長)に教材用車両として貸与した。自動車整備士を養成する自動車整備科の授業で活用される。貸与期間は無期限。
同社は、全国で深刻化する自動車整備士不足の現状に対し、担い手となる若者を増やそうと整備士を育成する職業訓練学校などに教材車両の貸与を行っている。道南での貸与は初めて。
1日に同学院で貸与式が行われ、自動車整備科1、2年生30人も出席。貸与に協力した函館日産自動車(石川町)の亀田文雄社長が藤島学院長に目録を手渡した。亀田社長は「ぜひ会活用し、整備技術の向上につなげてほしい」と激励。
車両は昨年7月にフルモデルチェンジした最新型で、量産試作の実験用として生産された。ガソリンを燃料に発電した電気でモーターを動かす独自のハイブリッドシステムを搭載する。藤島学院長は「自動車整備では最新技術への対応が求められる。存分に活用させていただき、時代に対応した整備士を輩出していく」と謝辞を述べた。(飯尾遼太)