酪農と海の恵みが築いた町の雄大さを感じる
■遊楽部公園
「遊楽部公園」は、市街地を流れる遊楽部川のほとりに整備された公園。約10 の広さの園内には、ジョギングコースやサイクリングロードがあり、パークゴルフ場やサッカーができる多目的広場、体験農園なども併設する。サケが遡上し、自然産卵する遊楽部川の下流には約560本のサクラが植えられ、春にはピンク色の花が美しく咲き誇り、大人も楽しめるスポット。園内の中央に、酪農感謝の碑とともに立てられている乳牛の親子像は、子牛像が約1.7m、母牛像が約3mの高さがあり、公園のシンボル的存在になっている。
八雲町立岩358‐4
P有り
問い合わせ/ 八雲町公園緑地推進室
☎0137‐65‐6030
■山崎駅
JR函館本線の「山崎駅」は、ホームから噴火湾の水平線を間近に望む無人駅。海岸線からホームの間は草原が広がり、さえぎるものなく心地よい海風が吹き抜ける。2つのホームの間には、列車が入ってくると遮断機が下りる構内踏切があり、踏切を渡ってホームを行き来すると、南北に真っすぐに線路が延びる景色に、北海道らしい雄大さを感じる。赤い屋根の小さな駅舎は、待合室として昭和レトロなベンチがならび、窓越しにも海原が見えるので、数時間に1本しか来ない列車を待つ時間ものんびりと楽しみたい。
八雲町山崎44
☎なし
■黒岩奇岩
山崎駅から国道5号線を車で北上すること約10分。陸橋を渡ってJRの線路を越え、看板を目印に民家の近くを通り抜けると、黒い岩の連なりが見えてくる。砂浜にそびえ立つ「黒岩奇岩」は、火山岩の一種・流紋岩が固まってできた黒色の奇岩で、アイヌゆかりの伝説から〝シュマカムイ(神の岩)〟と呼ばれ信仰の対象になってきた。岩の上にある祠は大正時代に大漁と海難防止を願って建てられたもので、1973年には奇岩一体を見渡せる東屋や赤い欄干の橋が整備。訪れる人に神秘的な気分を味わわせてくれる。
八雲町黒岩
P有り
問い合わせ/八雲町商工観光労政課
☎0137‐62‐2116
(ハコラク 2023年10月号掲載)