明治時代の建物で繊細かつ濃厚な
挽きぐるみを味わう
国道5号線沿いに2013年にオープンした「板そば池田や序葉久」は、函館市元町にある江戸前手打ちそば「久留葉」の姉妹店。店舗は七飯町の有力者で燃料店を営んでいた池田家の築130年を超える建物をリノベーションして活用。古き良き佇まいの中、店主と二人三脚で店を盛り立ててきた吉川幸孝店長が腕を振るい、山形県の「板そば」を基本に、天ぷら付きやつけそば、季節限定の創作そばを提供する。
現在の時期は後志管内蘭越町の契約農家から、厳選した玄そばを直接仕入れて使用している。店内の石臼でその日使う分だけ殻付きで挽いた挽ぐるみの十割そばで、食べやすい中太に仕上げる。つゆのダシは鹿児島県指宿市から枯節のまま取り寄せるカツオ節やサバ節などを使用。ダシ感の強い甘めのつゆにくぐらせて食べれば、そばの豊かな香りと濃い甘み、ザラついた独自ののど越しに夢中になる。板そばは盛りも良く、一番少ない「小」でも220gある。この店ならではの技が光る一枚を心行くまで堪能したい。
(ハコラク 2024年10月号掲載)
板そば池田や 序葉久
七飯町大川1‐10‐4
☎0138‐64‐2211
11:30~15:00
※金・土・日曜・祝日は17:00~20:00も営業
(各30分前L.O)
不定休 禁煙
P有り キャッシュレス決済利用可