臥牛山2月14日・人物本位
今夏の参院選を前に、投票率アップを目指す動きが進んでいる。政府は12日、同じ自治体なら誰でも投票できる「共通投票所」を駅構内やショッピングセンターに設置可能とする公職選挙法改正案を閣議決定した▼長らく全道の市で投票率ワーストワンの汚名を着せられた函館市は、ショッピングセンターに期日前投票所を設置している。一定の効果を挙げ、ワーストワンを脱却して久しい。利便性を高めて結果を出した好例の一つ▼ただ、投票に行きやすくする仕組みをつくるだけで投票率が上がるはずもない。やはり候補者が何を訴え、何を約束し、何を実行するかが肝要。有権者に注目される訴えも必要だが、行動が伴わねば逆に作用する▼自民党の宮崎謙介衆院議員(京都3区選出)は妻の金子恵美衆院議員(新潟4区選出)の出産に合わせ、今国会中に育児休暇を取る考えを示していたが、出産直前に他の女性と不適切な関係を持ち、議員辞職に追い込まれた▼「イクメン」議員の主張は議論を呼んだが、その裏で抱えていた大いなる矛盾。こんな議員を見ると投票に行こうとは思えなくなる。衆参ダブル選もささやかれる中、日頃の議員の活動を注視し、確かな一票を投じたい。(C)