臥牛山2月13日・歯舞を読めない大臣
先日、千島歯舞諸島居住者連盟が取り組む「北方領土ネット検定」について触れたが、歯舞を「はぼまい」と読めない大臣がいた。しかも島尻安伊子沖縄北方担当相だ▼島尻氏は「ネット検定」の活動を紹介する際に「はぼ、えー、何だったけ」と一瞬考え込み、秘書官から「はぼまい」と助け舟が出された。ネット検定初級の点数は「恥ずかしくて言えない」▼道内の中学3年生ならすらすらと答える。2年前から公立高校入試で必ず出題されるから。沖縄県選出のセンセイで担当相就任後、沖縄には何回も出掛けているが、根室管内の視察は1回だけ▼高橋はるみ知事は「担当大臣が歯舞という言葉をおっしゃることができなかったのは大変残念」と苦言。根室訪問に触れて「その段階では記憶にあったはず。何回も何回も頭の中で言って、もう一度覚えていただきたい」▼担当相の職務は、北方地域を生活の本拠とする人への援護措置などがあるのに「国民の世論喚起に尽きる」と答弁。安倍首相は「北方4島の帰属問題を解決する」と決意を新たにしたが、島名も読めぬ担当相には帰郷もかなわず亡くなる島民の無念さは分かるまい。今月は「北方領土返還全国強調月間」なのに。(M)