北海道新幹線は26日、開業から3年を迎えた。JR北海道の今春のダイヤ改正で、16日からは東京―新函館北斗間を結ぶ列車3本が4時間切りを果たすなど、明るい材料があった一方、年度別では開業初年度をピークに利用者数が年々減少。今年度(4~2月末)の乗車率は24%にとどまっている。
道新幹線は開業から2月末までの約3年間で、およそ570万人が利用。1日の平均利用者数は今年度、在来線だった開業前の15年度と比べおよそ2割増のレベルを維持している。
ただ、今年度は胆振東部地震によるマイナス影響や、その後の「ふっこう割」がプラスに働くなど、特殊な要因が重なった年。4時間切りや青函トンネル内の通信環境改善のほか、19~20年度のJR函館駅周辺のホテル開業ラッシュなど、好材料を活用した道南全体での誘客強化がより重要となる。
このほかにも青函トンネル内を含めた、貨物列車との共用走行区間でのさらなる高速走行の早期実現や、新函館北斗駅を含めた駅周辺の整備促進など、取り組むべき課題は多い。(野口賢清)