函館どつく函館造船所(函館市弁天町)は30日、今年度最初となる新造船の進水式を行った。元号が令和に代わって初めての進水式は、市民約350人が見学し、合図とともに海へ出る大型船を見送った。
新造船は、パナマ船籍の木材兼ばら積貨物船「エフダブリュー・イクスカーシャニスト」(2万1550トン)。同社と名村造船所(大阪市)が共同開発した「ハイバルク34E」型の29隻目。
進水式は第1号船台で開かれた。関係者が命名後、船の先端につながれた紅白のロープをおので切断。割れたくす玉から紙テープや風船が飛び出すとともに、サイレンが鳴り響き、船はしぶきを上げて着水した。
息子と娘を連れ、初めて進水式を見学した、函館市の会社員日下部慎吾さん(35)は「あっという間に進水したが、子どもたちは喜んでいた」と話した。
新造船は造船所内で内装工事を経て、8月に完成する。来年3月までに同様の大型船を5隻建造する予定。(深津慶太)