函館の老舗レストラン「五島軒」(末広町、若山直社長)は「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録決定を祝い、地層をモチーフにした焼き菓子「縄文サンド」(3個入り税込み540円)を発売した。チョコレート味のパイ生地でブラウニーを挟んだ土産菓子で、遺産登録を機にさらなる縄文文化の発信を後押ししたい構えだ。
同社では、加盟する「函館スイーツ推進協議会」の取り組みとして昨秋、竪穴式住居をイメージした生菓子「竪穴式クッキーシュー」を開発し、世界遺産登録に向けた機運醸成に努めてきた。
縄文サンドは遺産登録の決定に合わせ、長期間味わえる土産菓子として開発。遺物や貝塚など縄文の人々の暮らしの痕跡が残る地層をイメージし、ベルギーチョコレートを使ったパイ生地でクルミが入ったブラウニーを挟んでいる。しっとりとした食感の中でクルミがアクセントとなり、チョコレートの風味豊かな菓子に仕上がった。
商品は今月7日から販売しており、同社本店、十字街プロミエルカモイ店、五稜郭タワー、イオン湯川、上磯店の各テナントショップで販売中。今後は縄文文化のPRにつなげるため函館市内を中心に販路を拡大していく方向で、同社本店営業部リテール課の奥平ゆきの主任は「縄文遺跡群をきっかけに函館を訪れる方に手に取ってもらい、思い出の一つにしてほしい」と呼び掛ける。問い合わせは同社本店(0138・23・1106)へ。(飯尾遼太)