コンビニエンスストア大手のセブン―イレブン・ジャパン(東京)が、昨年閉店した函館の中華料理店「星龍軒」の塩ラーメンをカップ麺で再現し、6日に道内限定で発売した。函館市内の一部店舗で売り切れが出るなど、早くも人気を集めている。
星龍軒は1951年創業。函館の塩ラーメンを代表する店舗で市民や観光客に愛されたが、昨年4月に惜しまれながら閉店した。
同社は、閉店したラーメン店の味をカップ麺で商品化。道内では初の試みという。同社の担当者が昨年、店主に提案して了承を得た上で、約半年間の試作を重ね、発売にこぎ着けた。
商品名は「星龍軒 函館塩ラーメン」で、明星食品が製造した。つるつるとした食感の細麺はノンフライ麺で再現し、具材にチャーシューとメンマ、ネギを使用。豚ガラや野菜を炊いたスープはすっきりとした後味にするため、隠し味にショウガを加えたという。
価格は216円。一部店舗を除き、道内約1000店舗で販売している。
店の出入り口に専用コーナーを設け、発売前からPRしてきた函館五稜郭公園前店の川崎良平オーナーは「星龍軒の味で育った一人として、味だけでなく、香りも再現できている」と太鼓判を押していた。(深津慶太)