次世代を担う若手シェフの発掘を目的に、全国の35歳未満の料理人を対象としたコンテスト「RED U―35」を開くRED U―35実行委は3月26日の北海道新幹線開業に合わせ、同18日から函館市内で地元食材を使った特別メニューを提供する「函館CLUB REDレストラン」を開く。全国初の試みで、全国の新進気鋭の若手料理人と函館のシェフがタッグを組み、市内の既存飲食店を利用してこだわりのグルメを紹介する。
REDは「RYORININ’S EMERGING DREAM」の略で、「料理人に現る夢」という意味。料理の腕とともに夢や斬新なアイデアが求められる同大会は、若手シェフの登竜門として2013年にスタート。毎年400人前後の応募があり、書類選考や職場訪問、合宿など半年がかりの審査を経てグランプリが決まる。
「REDレストラン」は、ゴールデンウイークまでの期間限定で実施。同コンテストの1次選考を通過した会員でつくる「CLUB RED」のメンバー5人と函館の若手料理人5人がチームを結成し、新たなコースメニューを提供する。テーマは「松前漬けの再構築」。道産米のななつぼしなどを用いた「松前風おこげ」など、伝統総菜の新たな食し方を提案する狙いだ。函館のシェフが所属する飲食店5店で展開する予定で、実施場所など詳細は2月下旬に発表する。
このほか同実行委は、小学生を対象とした料理教室や高齢者施設での特製弁当の提供なども計画しており、若手料理人の活躍の場を広げるため、函館開催を足がかりとして同様のイベントを全国で仕掛ける計画だ。同実行委でプロデューサーを務める村友夕美子さんは「食材の宝庫である函館に新幹線が開業する。この機会を生かし、函館を美食のまちとしてPRするきっかけ作りにしたい」としている。(山田大輔)