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(荒井三津子さん・暮らしのパレット)「ハレの日」

 端午の節句を前に、最近元気がなかった私に、仕事仲間の20代のパティシエ二人が鯉のぼりのカップケーキを作ってくれた。飾り付けをしながら「鯉は天にのぼると龍になるという伝説があるらしいですよ」と一人が言えば、「縁起がいい魚なのね」ともう一人。見た目だけでなく味も満点のオリジナルケーキは「元気がなかった」。私を復活させるに十分なパワーがあった。
 子供たちも巣立ち、仕事と親の心配に追われる毎日。気が付けば日々の暮らしにメリハリはもちろん、ワクワクすることなどほとんどなくなっていた。そして彼女たちが端午の節句についてあれこれおしゃべりしていること自体に私は大いに感激した。
 長く食文化や縁起に関する研究を続けているが、実は文化の継承に関しては不安ばかりがつのっていた。クリスマスとバレンタインデーに続きハロウイーンまでがあっさり定着したこと、そして由来が分からない恵方巻きの大躍進などの陰で、日本の伝統的な食文化が忘れられつつあるような気がしていたからだ。
 だが若い世代のさりげない会話が聞こえてきたとき、まだまだ日本は大丈夫だと安堵(あんど)した。きっと行事を大切にする家庭で育った二人に違いない。特別な祝いごとや年中行事を「ハレの日」という。それをどれだけ家庭で経験するか、そこに生活文化の伝承の鍵があるのだろう。
 さて、わが家の娘たちはそれぞれ、どこで誰と端午の節句を祝うのだろうか。(生活デザイナー)










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