明けましておめでとうございます。皆さまには、平素から渡島地域の振興はもとより、道政各般の推進に格別なるご理解とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。
昨年を振り返りますと、感染症対策が節目を迎えたことなどから、管内各地が多くの観光客などでにぎわったほか、函館港への多くのクルーズ客船の入港や国際航空路線の再開・新規就航など、地域に活気が戻ってきたことを実感できた一年となりました。
当振興局としては、こうした地域の動きをしっかり捉え、持続性や安定性も意識しながら、さらなる発展へとつなげていくため、新たなチャレンジや環境変化を生かした取り組みをサポートするなど、渡島管内だけでなく道南全体の活性化につながるよう、各般の施策に取り組んでまいります。
まず、回復基調にある観光のさらなる活性化に向けては、道南の魅力である歴史や文化に加え、自然を活かしたアクティビティーや、近年集積が進むワイナリーといった地域資源を活用するなど、観光の多様化を一層図るとともに、広域的な連携体制の構築や広域周遊の展開によるエリア滞在時間の拡大、さらには、世界遺産「縄文遺跡群」の観光面でのさらなる活用に向けた取り組みや縄文文化継承の担い手育成に向けた取り組みなどを展開してまいります。
産業に目を向けますと、この地域で盛んな食関連産業については、これまでも「道南の食」のブランド化に向け、さまざまな取り組みを展開してきたところですが、今後、宿泊事業者と食関連事業者の連携を一層強化することにより、「食」と「観光」の相乗効果による付加価値向上を図る取り組みなどを進めてまいります。
こうした取り組みに加え、持続的な農業の確立に向け、営農実態に即した新技術の普及や担い手の育成・確保、水産業の安定化に向けた養殖漁業や栽培漁業への技術指導などの支援、さらには、ゼロカーボン北海道の実現に向けた森林の若返りによる活力ある森林づくりといった取り組みを展開してまいります。
また、こうした地域産業の持続的な発展に向けては、将来を担う人材の育成・確保や人材の地元定着が不可欠であることから、地域で活動する方々への支援や、若者の地域への定着・回帰を促進する環境づくりなどにも取り組んでまいります。
エネルギーや食料品の価格高騰、産業の担い手不足、さらには中国による水産物の輸入停止など、皆さまの生活や事業者の方々の経営を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いていますが、当振興局としては、これからも地域の発展に向けさまざまな取り組みを進めてまいりますので、皆さまにおかれましては、引き続きご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
新しい年が、皆さまにとって幸多きものとなりますことをお祈り申し上げ、新年のごあいさつといたします。