函館西高校3年生による「校門坂プロジェクト」は16日、市元町の同校校門前にある通称・校門坂をテーマにした写真コンテストを開いた。八幡坂に面した同校門坂は同校関係者以外の侵入を禁止しているが、同日限定で開放。多くの観光客が坂に上りこの日限りの眺望を楽しんだ。
同イベントは「総合的な探究の時間」の授業の一環。同校前の八幡坂には日ごろから観光客が足を運んでおり、進入禁止となっている学校敷地内入り込んで撮影をする客が多くみられることから、1日限定のイベントとして観光を楽しんでもらいながら立ち入ることのできないエリアであることを知ってもらおうと企画。同プロジェクトメンバーの竹原悠亜(ゆうあ)さん(17)は昨年7月ごろから校門坂や同校活性化などの課題に取り組んでおり、試行錯誤を繰り返してこの方法にたどり着いたという。
この日も朝から多くの観光客が八幡坂を訪れる中、竹原さんが観光客に対してイベントの説明をしたり、ポスターを掲示してアピール。早速校門坂には人だかりができ、記念撮影などを楽しむ姿が見られた。大阪府から家族で旅行に訪れた会社員、美馬聖さん(54)は「一段高くなるとさらに見渡しが良くて景色がきれい。限定開放ということで貴重な体験ができた」と喜んでいた。
竹原さんは「摩周丸など函館の魅力が詰まっているのがここの景色の魅力。校門坂のことと合わせて、皆さんに楽しみながら知ってもらうことができた」と充実の表情を浮かべた。
コンテストで集まった写真は9月11~19日で同校生徒や教員による投票を行い、金賞、銀賞、特殊賞など受賞作品を決定する。作品は10月2日~11月6日に市地域交流まちづくりセンターで展示する。(中島遼泰郎)