民間調査会社のブランド総合研究所(東京)は10日、「第12回地域ブランド調査」の結果を発表し、函館市は全国1000市区町村で京都市に次ぐ2位で、4年連続の1位はならなかった。一方で函館市の魅力度の点数は前年から0・9ポイント上昇しており、同研究所は「函館は例年と同じく、食に関する高い評価が観光意欲を押し上げた」としている。
同調査は2006年から実施しており、認知度、観光意欲度、情報接触度などの調査結果から各自治体のブランド力を数値化。市区町村別では、08年からトップ3を京都、函館、札幌の3市が独占しており、函館は札幌と並んで1位を最多の4回獲得している。
項目別にみると、函館は例年に引き続き食関連で高い評価を獲得。「地元の食材が豊富」「食事がおいしい」が全国1位だったほか、自治体と具体的な産品を結び付ける食品想起率も4位で、同研究所は「道内の中でも、特に函館は海産物のイメージが定着している」と分析する。
一方でトップ3の中では都市の規模が小さいこともあり、函館の認知度は8位と、京都の1位、札幌の3位と比べて低い水準となった。
市企画部は「調査開始以来、高い評価をいただいていることは大変喜ばしく感じている。今後も、まちの魅力や陸海空の交通の要衝としての拠点性を生かし、交流人口の拡大、人口流出の抑制などに取り組んでいく」としている。
同調査は6月23日から7月14日まで、791市、東京23区、186町村の1000自治体を対象に実施。インターネットで全国の20~70代に78項目を質問し、3万745人の有効回答を得た。(金子真人)