函館市は、函館が舞台となる新作映画「名探偵コナン100万ドルの五稜星(みちしるべ)」公開(4月12日)に向け、作品と連動したイベントを開催するため「函館×名探偵コナン」特別イベント実行委を設立したことを明らかにした。委員長には、函館国際観光コンベンション協会の森健二会長が就任。函館ならではの描き下ろしイラストの制作などイベント内容の詳細を詰める。
設立は昨年12月25日。官民一体で函館でのファン受け入れ態勢を充実するため、市、函館商工会議所、同協会、JR北海道の4者が構成団体となり、書面で初会合を開いた。今後、承認が必要な案件が出た場合、実行委を適宜開催する。事務局は市観光誘致課に置いた。
同課によると、事業計画として作品に登場するキャラクターの等身大パネルを置くフォトスポットの設置、作品のロケ地を地図と写真付きで紹介するロケ地マップの作成、全てのスタンプを集めると、抽選でコナンのオリジナルグッズをプレゼントするスタンプラリーの実施、市電のラッピング車両の運行、描き下ろしイラストの制作を示し、承認を得たという。市電は映画のポスターを車内に掲示することや、車内アナウンスに声優の音声を使うことなどが検討材料に挙がっており、詰めの調整を進める。JR函館駅や函館空港など主な施設には、映画のビジュアルを活用したフラッグを掲げ、歓迎ムードを盛り上げる。
イベントの期間は4月中旬~9月下旬を予定。同課は「ぜひ国内外多くのコナンファンが函館を訪れ、聖地巡礼をしてほしい。イベントはファンに楽しんでもらう内容とし、2024年度上期の市観光入り込み客数に貢献する大きな動きになる」と期待を込める。
テレビや映画のロケ撮影支援などは、これまではこだてフィルムコミッション(事務局・市観光部内)が担ってきたが、実行委形式で特別イベントを開催するのは初めてのケースとなる。市は経費として今年度1000万円、新年度1000万円の計2000万円を措置している。(山崎大和)