年の瀬を迎えた29日、函館市内の市場やスーパーは正月用の食材を買い求める客らでにぎわった。
約40店が軒を連ねる「はこだて自由市場」(新川町)は、開店から1時間後の午前9時ごろから混雑。駐車場入り口付近には車の長い列ができた。
市場内には、マグロやエビ、タコといった正月料理用の海産物やしめ飾りなどがずらり。書き入れ時を迎えた鮮魚店では、店主の子どもが店頭に立って手伝う姿がみられた。サーモンやウニなどを購入した市内大森町の無職、岩崎美津子さん(83)は「正月の準備はこれで万端です」と笑顔をみせた。
函館自由市場協同組合の前直幸理事長は「客入りは前年並み。刺し身用の魚を購入する人は30、31日が多いと思うので期待したい」と話していた。同市場は年内休まず営業し、31日は午後3時ごろまで。
中島廉売(中島町)も、鮮度の良い魚や肉、野菜、総菜などを求める客で終日にぎわった。紺地鮮魚の紺地慶一社長(57)は「近くにスーパーが相次いでオープンした影響で、例年に比べ入り込みはいまひとつ。それでも30日が最も込み合う。不漁が続いていたスルメイカも、ここに来て大ぶりなサイズが入っている。刺し身商材がお薦め」と話していた。(山田大輔、山崎大和)