例年になく穏やかな天候が続いた函館山で、春の野草ニリンソウが花を咲かせ、山歩きを楽しむ人たちを驚かせている。函館山の山歩きを始めて11年となる函館山花しるべな会の藤島斉代表(48)は「この季節に咲いているのを見るのは初めて」と、思いがけない出合いを喜んでいる。
藤島さんは今月17日、花仲間から登山道でニリンソウが咲いていたという話を聞き、目星を付けた日当たりの良い場所で、20日に撮影した。
ニリンソウは名前の通り、二輪の花を付ける春を代表する野草で、函館山では4月中旬に咲き始めて5月上旬が見頃という。今回、花やつぼみの状態、既に散ったとみられる15株ほどを見つけたという。
別の場所では花を咲かせたキンギンボク(ヒョウタンボク)の木も見つけた。藤島さんは「ひょっとしたら毎年こっそりと咲いていたのかも知れない。来年からこの時期に確認するのが楽しみ。函館山の魅力がまた一つ増えました」と話している。(今井正一)