昨年8月から、函館市港町のJR北海道五稜郭車両所で車体改修していた函館市電8002号車が28日、市企業局交通部の駒場車庫に戻った。行き先表示器などをLED化し、同部が本年度予定していた2両の改修が完了した。
JR北海道グループの札幌交通機械(札幌)が作業を受注。車体製造後25年以上経過し、融雪剤散布などの影響で腐食していた車両底部を補修。床下を通る電気配管なども更新した。改修に合わせてLED化した行き先表示器は、英語や中国語など5カ国語に対応し、系統番号をカラーで表す。
この日は、真っ白な車体が大型トレーラーに乗せられて到着。作業員らがクレーン車でつり上げた後、台車に接続して車庫内へ運んだ。営業運転再開は4月中旬を予定し、改修前と同じ函館米穀の広告車両として運行する。
新年度は2002号車と8003号車、8004号車を改良する計画で、同部施設課は「順次改修して既存の車両を有効活用したい」としている。(山田大輔)