【北斗】北斗市観光協会は、新函館北斗駅に隣接する市観光交流センター別館ほっくる(市渡1)で、自由に利用できる無料の卓球コーナーを設けた。店舗の空きスペースを利用した一時的な運営だが、北海道新幹線の乗客らから好評で、施設内の売店で買った土産袋を置いてラケットを握る人でにぎわっている。
2016年3月の道新幹線開業時にはテナントが十数店あったが、現在は7店舗が営業中。同駅内には少ないテーブルやいすのある休憩スペース、フリーwifiが使えるビジネススペースを用意しているが、利用者の意見箱「ずーしーボックス」に「時間つぶしができるものが欲しい」「遊ぶスペースがあれば」という声を受け、16日から「ずーしー卓球スペース」として開設した。
横約3メートル、縦5メートルの4区画を利用し、横12メートルの幅に大会で使用する本格的な卓球台2台を並べた。ラケットとボールは初心者向けを備え、ネットの中に入ってプレーできる。受け付けは不要だが、混雑時は一組1台15分程度の利用を呼び掛けている。
国内では神戸市で地下鉄の駅をつなぐ通路に有料の卓球場はあるが、同協会は「新幹線が発着する駅施設で無料の卓球コーナーは珍しいのでは。卓球は気軽にできるスポーツで、ほっくる内では飲食ができ、建物内のホテルには日帰り温泉もある。旅先でも楽しんでもらう時間を作ってもらえれば。もちろん地域の人にも利用してほしい」としている。
開始日から国内外から訪れたレンタカー利用の観光客らがプレーを楽しんでいるといい、テナントでつくるほっくるの会の稲村博大会長(酒舗稲村屋)は「空きスペースの有効利用の一つだと思う」と話す。コーナー内には出店を呼び掛ける看板もあり、同協会は「卓球を含め、今後のスペース利用方法を考えていきたい」としている。(山崎純一)