函館市田家町5に公衆浴場「田家の湯」が21日にオープンする同じ場所で2007年まで浴場を経営していた木村商事(同町)が、近隣住民の要望に応える形で8年ぶりに再開させた市内での浴場新設は09年以来6年ぶりで、木村正裕代表(59)は「地域の社交場、憩いの場を目指したい」と意気込んでいる
建物は鉄筋コンクリート造平屋建てで、総面積約300平方メートル男湯、女湯にそれぞれ大小2つの浴槽と定員4人ほどのサウナを完備している
同社は1956年創業過去には市内で「田家湯」「本通湯」の浴場2軒を経営していた田家湯は07年の火災で閉店を余儀なくされたものの、「近隣の団地住民から再開を望む声が多く、復活させたいという強い思いがあった」(木村代表)とし、日本公庫函館支店とみちのく銀行函館営業部から融資を受けて建設した総工費は1億2000万円
市立函館保健所によると、市内の浴場は82年に83軒あったが、経営者の後継者難や施設の老朽化などで、今年3月には25軒まで減少しているという
同社は週替わりで薬湯を用意するほか、毎月26日の「風呂の日」には独自のイベントを実施する計画で、利用客は1日平均約150人を見込む木村代表は「毎回、自宅の風呂を掃除して入浴するのは高齢者にとって大変なこと風呂道具を持って気軽に足を運んでほしい」としている営業時間は午後2時~同10時水曜定休(山田大輔)