防災の日の1日、函館市の宝来町会(福原義正会長)は、函館グランドホテル(佐賀勇悦総支配人)と津波の発生時に避難ビルとして使用する協定を結んだ同ホテルで行われた締結式では、福原会長と佐賀支配人が協定書に調印し、地域一丸となって災害対策に取り組んでいくことを確認した
同町内で避難場所に指定されている青柳小学校と潮見中学校の2カ所はともに高台にあり、高齢者の割合が多い住民の避難に時間がかかることが想定されるため、同町会が一次避難先として同ホテルの使用を要請していた有効期間は来年3月31日までで、両者から申し出がない場合は延長する
佐賀総支配人(51)は「東日本大震災級の津波が津軽海峡沖で発生した場合、この地域は約1メートル浸水するといわれている万が一の時に住民の役に立ちたい」と話し、福原会長(73)は「新しい避難場所ができることで、町会員も安心する災害対策に民間のホテルが協力してくれたことに感謝している」と話していた
市町会連合会防災部では「町会がホテルと直接協定を結ぶのは初めてではないか」としている(能代俊貴)