函館商工会議所青年部(齋藤利仁会長)は8日、新体制となって初めての例会をホテル函館ロイヤルで開いた元五輪マラソン選手の谷口浩美さんを招いた講演を行い、同部のほか、函館法人会青年部会、道南陸上競技協会の関係者54人が谷口さんの話に耳を傾けた
同部は4年前から函館でフルマラソン大会の創設活動に取り組んでおり、来年6月26日に開催が決定した経緯がある昨年9月の函館ハーフマラソン大会で招待選手をつとめた谷口さんから経験談や各地の大会での印象を語ってもらうことで、同部が目標に掲げる「フルマラソン大会の成功」へ導くヒントを得ようと企画
谷口さんは始めに、1991年9月1日に開かれた世界陸上東京大会男子マラソンでの体験談を語った当日は気温30度を超え、給水所での駆け引きなど他の選手を翻弄(ほんろう)する走りを展開して38キロすぎからスパート先頭集団を抜け出し、日本人男子選手では当時前人未到の優勝を飾っている競技者として「誘惑の多い現代の生活環境で強い体を作るのは、規則正しい生活」と話し、とくに睡眠の大切さを強調した
また大会を成功に導くための考えるヒントとして「市民参加が増えた時を想定して走れる道の確保」や「大会終了後、帰路につくランナーの交通手段」などを提案した(半澤孝平)