函館物産協会(田口修会長、会員77社)は2014年度の取扱高をまとめた全国の百貨店で開かれた物産展の売り上げは前年度比9・9%減の18億9883万円で、05年度以来の20億円割れとなった事務局の市商業振興課は「地方百貨店での催事機会が減少し、消費税引き上げによる個人消費の落ち込みの影響もあった」としている
昨年度は、道主催の北海道の物産と観光展31会場、延べ403日間、百貨店主催の物産展は延べ196会場、延べ2035日間に参加会期中に函館特集を組んだ会場は28会場あり、ミスはこだてによるPRも行われている例年、秋に開催のピークを迎え、水産物、水産加工品は根強い人気があるほか、菓子類の売り上げも好調だという
取扱高は2006年度に初めて20億円を突破北海道ブームを受けて、08、09年度は24億円台にまで伸ばしたが、10年度以降は減少が続いている東京や大阪の大都市圏での開催は売り上げが好調だが、閉店や春と秋の2回開催を1回に集約するなど、地方都市での催事機会縮小が影響しているとし、同課は「北海道物産展自体のマンネリ化を指摘する声もある」とする
本年度は北海道新幹線の開業を来年3月に控え、函館展開催の引き合いが増えているとし、青函物産展の件数も昨年の4件から今年は5件に増加埼玉県川越市や栃木県宇都宮市内での開催を予定する
また、昨年、函館市と包括連携協定を結んだ流通大手イオングループ傘下のダイエーの各店舗で函館フェアが開かれるなど、同協会を介さない催事機会もある同課は「百貨店以外の量販店、コンビニエンスストアなど、販路拡大の機会をとらえていき、会員企業の出展支援に努めたい」としている(今井正一)