箱館戦争の舞台となった五稜郭で行う毎年恒例のイベント「第46回箱館五稜郭祭」(協賛会主催)が16日に始まった五稜郭タワーアトリウムでは、土方歳三の最期を独自で演出して演技力を競う「第28回土方歳三コンテスト全国大会」が開かれ、東京都在住の青木賢治さん(35)が初出場で初優勝を決めた
コンテストには市内や東京、愛知からの参加者18人(男性12、女性6)が出場土方が写真を親族に届けるよう新撰組隊士・市村鉄之助に命じ、戦で官軍に撃たれる場面を演じたデモンストレーションとして、昨年の優勝者小林良紀さん(東京)が刀の代わりにネギや傘を使って会場を沸かせた後、競技が開始した
優勝に輝いた青木さんは剣術や抜刀術を学んでおり、土方の刀の握り方も再現迫力満点の殺陣(たて)や立ち振る舞いを披露して来場者を魅了した土方の大ファンという母に薦められて初出場した青木さんは「初めは土方について知らないことだらけだったが、勉強を重ねて人柄がどんどん好きになった土方の享年と同じ年齢でコンテストに出場し、栄誉ある優勝となってうれしい」と喜びをかみしめた
撃たれた直後、衣装が乱れるほどの迫真シーンを決めた函館在住の丸山彩さん(22)が準優勝「演技を磨いて来年はもっと良いパフォーマンスをしたい」と意気込んだ3位の箱館五稜郭祭賞は東京都在住の笹田千尋さん(24)が獲得した
この日は市内各地で戦没者をしのぶ碑前祭も開かれた17日は、青木さんと丸山さんも参加する維新行列・音楽パレード(午後1時)と開城セレモニー(同3時)を行う(斎藤彩伽)