道教育大函館校の地域プロジェクトの一環として、外国人留学生らと交流する「着物を着て見る世界 外国人と学ぶ着物着付け教室」が17日、市青年センターで開かれた。着付教室代表の橋本祐子さんを講師に招き、外国人留学生や同校の大学生らが約20人が着物の歴史や浴衣の着付けを学んだ。
外国人の目線で日本や函館の国際化について課題を探っている同校国際地域学科の藤巻秀樹教授が担当する「函館国際化プロジェクト」の一環。3年生の船見尚輝さん(21)は「外国人への聞き取りで、日本の文化に接したいという意見が多かった。日本の学生も浴衣を着る機会は少ないので同じテーマで楽しめる」と話す。
参加した留学生らの出身地はオーストラリア、中国、韓国、台湾など6カ国。橋本さんは着物の歴史や家紋の意味などを紹介したほか、浴衣の着付けを指導。浴衣姿の学生らは抹茶を味わいながら、各国の民族衣装の写真を見せ合うなど、互いの違いについて理解を深めた。
マレーシア出身で同校2年のプテリ・キスティナ・ビンティ・マッド・サイドさん(20)は「着物の歴史を初めて知ることができたので、これまで浴衣を着たときよりも気持ちが違います」と喜んだ。米アラスカ州出身のジョーダン・グッドウィンさん(23)=アラスカ大学アンカレッジ校=は「(アラスカ大学の)茶道部で覚えた浴衣の着方と違って結び方が大変だった。浴衣は動きやすい」と笑顔を見せていた。(今井正一)