臥牛山5月3日・レスターの快進撃
英国のブックメーカーは何かと話題になる。例えば日本が2014年のサッカー・ワールドカップでつけられたオッズは150倍、昨年のラグビー・ワールドカップでは501倍だった。国際大会になると強弱ははっきりしており、極端なオッズがつく▼そんな中で、英国のサッカー・プレミアリーグでシーズン開幕前に5000倍のオッズをつけられた弱小チームが、まさかの初優勝を果たそうとしている。日本代表の岡崎慎司選手が所属している「レスター」だ▼欧州のサッカーリーグは格差社会の象徴だ。長年の伝統と資金力を誇る、いわゆる〝ビッグクラブ〟が優勝を回しているような状態。レスターは昨シーズン、かろうじて下部リーグへの降格を免れた程度のクラブ▼今シーズン、数々の強豪チームで指揮を執った監督が就任し、「無失点で抑えたらピザをおごる」など士気を高めたり、一方で選手の状態を常に細かく管理するなど手綱さばきに長け、年棒は低いながらも潜在能力に優れた選手を獲得した▼長い歴史を誇るリーグで、レスターの優勝は奇跡と称される。日本のJ2リーグではコンサドーレが好スタートを切っている。レスターに続きJ1復帰、優勝へと駆け上がってほしい。(C)