【七飯】大沼鶴雅オーベルジュ「エプイ」改装工事の安全祈願祭が20日、同施設で行われた。8月10日のオープンに向けいよいよ工事が始まり、北海道新幹線の開業後、ランドスケープ(庭園造景)に力を入れた新たな宿泊施設へと生まれ変わる。
同施設は旧名「クロフォード・イン大沼」で知られ、昨年4月にJR北海道が売却の意向を示した後、釧路市に本社を置く鶴雅グループ(大西雅之社長)が、鶴雅観光開発を通じて取得した。同グループとしては道内で12番目、道南では初の拠点となる。
部屋数は旧施設と同じ30部屋で、このうち1階部分18室に露天風呂を備え、さらに5室にスパリビングを設ける。このほか公衆露天風呂や貸し切り風呂2つ、ホールにはバーを置く計画。同社はラウンジもしくはバーの名称を「クロフォード」とすることで、旧名を残したいとする意向を示している。
同社が目玉としているランドスケープは、札幌市の高野ランドスケーププランニングが手掛け、自生樹木や草花を生かすことで季節感を演出する造園空間となる。また、現在駐車場となっている場所にレストラン棟を設け、本館と渡り廊下で行き来できるようにする計画だ。総事業費は約8億円になる見込み。
安全祈願祭には鶴雅観光開発の山浦祥治取締役会長や中宮安一町長、工事関係者ら約30人が出席。鍬入れや玉ぐしをささげ、工事が無事に完了することを願った。(野口賢清)