中華圏の旧正月「春節」(8日)を間近に控え、今年も多くの外国人観光客の来函が予測される。昨年までチャーター便のみだった中国との国際航空路は今年は3路線が定期化されており、5日開幕の「さっぽろ雪まつり」(11日まで)と春節休暇の期間がほぼ重なることから、道南圏への周遊増加が期待されている。
今年の春節の休暇は7日から13日までの1週間。函館でもこの時期に「函館海上冬花火」(6~10日、実行委主催)が企画されるなど、春節の観光客を出迎える動きが定着している。
函館空港の国際定期便は現在、台湾(台北)が2社で週8往復、中国は3社が北京、天津、杭州との間にそれぞれ週2往復ずつ運航している。2日~16日は、中国東方航空による上海からのチャーター便が計7往復決まっている。
2014年度の市内の外国人宿泊客数を見ると、台湾人は昨年1~3月の各月は2万人前後で推移し、春節の2月だけ急増する傾向は見られなかった。一方、中国人の宿泊は1月の約6000人が2月には1万2000人とほぼ倍増し、3月には再び6000人台に落ち着いた。ビザ発給要件が同1月に緩和されたことも後押しとなり、〝春節特需〟が顕著に表れた。
また、本年度上期(4~9月)は国内全体の外国人客の入り込み増加もあり、台湾人の宿泊が前年同期比6・5%増、中国人が162・5%増となった。市観光部国際観光課は「例年、下期の伸び率の方が上期よりも大きい。本年度の中国の伸び率を考えると、春節時の入り込みがどの程度増えるのかは予測はできないが大幅に増えるはず」と期待している。(今井正一)