26日の北海道新幹線開業を記念し、大野農業高校(丸山博正校長)の生徒が育てたブドウを100%使ったスパークリングワイン「ONORA(おおのら)」が完成した。函館市元町のワイナリー「農楽蔵(のらくら)」が製造。ラベルは生徒自ら考案したデザインを採用しており、同校は「まちの活性化につながれば」と開業を心待ちにしている。
農楽蔵は、北斗市追分に住む佐々木賢さん(37)と佳津子さん(40)夫妻がオーナー。2012年から同じ北斗にある同校のブドウを使ったワインを製造している。
同校は敷地内に3ヘクタールの果樹園を有し、一角で「ナイアガラ」などブドウ4品種を栽培。向野地区は盆地で、昼夜の寒暖差が大きいためブドウ栽培に適しているという。
今回のワインは14年に収穫した「ナイアガラ」を使い、1年間熟成させたもので、微発泡でやや甘さがあり、香りが強い。アルコール分は11度。
ラベルデザインを考えたのは2年の相馬有那さん(17)。北斗市に見立てたかごにブドウやワイン、市の夏の花マリーゴールドを入れ、新幹線の形をしたキュートなリボンを巻いた。
14日は1、2年生12人が農楽蔵を訪れ、ラベルを貼る作業に励んだ。相馬さんは「デザインが採用されてうれしい。新幹線が来ることでまちが活性化し、効果が長続きするといいですね」と笑顔。2年の月岡正心君(17)も「新幹線で北斗を訪れる多くの人に飲んでほしい」と話していた。
750ミリリットル入り2200円(税別)。26日から新函館北斗駅の「ほっとマルシェおがーる」で190本限定販売するほか、同日、市総合文化センターで開かれる市主催の記念式典で乾杯に使われる。(山崎大和)