【北斗】北斗市向野でワイン醸造用ブドウの栽培に取り組む「torocco(トロッコ)」(長尾彰浩社長)のワイナリー竣工式が26日、同所で開かれた。地域住民や関係者約40人が出席し、同所で本格的に始まるワイン生産に期待を寄せた。
もともと同所にあった果樹園「FRONTIER(フロンティア)」を引き受け、2021年より始動。現在、醸造用ブドウだけで3ヘクタールに10種を栽培。このほか観光果樹園としてサクランボやプルーンなども育てている。
完成したワイナリーは木造平屋建て(約230平方メートル)で、道南スギを使用。栽培責任者の石田幸子さんによると、ワインの年間生産量は最大で約2万本を見込んでいるという。来年春ごろには同ワイナリーで初めて生産したワインがデビューする予定で、同地で栽培した北斗産ナイアガラ(約500本)のほか、後志管内余市町から買い付けたブドウを使って、約8~9000本を生産する計画。
長尾社長は「いつか自分が思い描いた、ワインを作ってみたいという夢の第一歩を踏みだすことができうれしく思う」といい、石田さんは「歩みは遅くともトロッコ列車のように、ワインを通じて私たちの思いを着実に、たくさんの人に届けたい」と話している。(野口賢清)