渡島総合振興局は、地域材(道南スギ、トドマツ)の利用促進を図るため、異業種や学生と連携した新たなPR作戦に乗り出した。異業種と協力し、地域に調和したデザイン・利用方法を検討するのが柱。また、学生が主体となって屋台を製作し、来春の北海道新幹線開業イベントで土産用の木工製品を売る計画だ。
本年度から5カ年で取り組む振興局の独自事業「みんなですすめる木づかいプロジェクト」で、本年度の予算額は146万円。
地域材を使った木質空間の検討を進めるのは函館市、北斗市、森町の建築設計やインテリアデザイン、製材・プレカット、建築施工の6人でつくる「木づかいプロジェクト」。魅力ある施設・木製品のデザインを考え、来年度以降、実践に移す。
もう一つの「屋台プロジェクト」は公立はこだて未来大、道立函館高等技術専門学院、北海道芸術デザイン専門学校(札幌)の学生が参加。8月に2日間、道立青少年体験活動支援施設ネイパル森で合宿を行い「WAYA型」「組箱型」の2種類の屋台をデザイン、試作した。この成果を受け、木づかいプロジェクトメンバーによる屋台設計図の作成も行った。
屋台は3月26、27の両日、新函館北斗駅構内と道の駅「みそぎの郷(さと)きこない」の中庭木製デッキに展示し、新幹線利用客に食器などの木工品を販売する。28日以降も同じ場所に配置される予定。
同振興局は「小樽はガラス工芸のまちとして有名になったが、函館は木工クラフトによる地域おこしを進めたい」(林務課)としている。(山崎大和)