8月末で閉店した函館市梁川町の「テーオーデパート本店」の土地と建物に関し、10月31日付でテーオーホールディングス(港町3、小笠原康正社長)と譲渡契約を締結した大阪市の不動産業、トライアングルの竹内健一社長は1日、函館新聞社の取材に応じ、デパート建物を商業施設として活用する考えを示し「函館の街に合ったコンセプトを考え、来年6~8月のオープンを目指す」と明らかにした。
トライアングルは1992年設立で不動産の売買、仲介、管理を手掛ける。商業施設は大阪のほか、関東でも所有しているが、道内は初めて。
函館での事業展開に関し、竹内社長は「函館は街並みが魅力的で新幹線の札幌延伸を控え、これから伸びていく街」と期待。オープンに向けては建物の解体はせず、改修して活用する方針で「買い物ができる店が近くにないなど地元の要望や意見を踏まえてコンセプトを考えたい。市民のほか、インバウンドなど観光客も取り込める施設を目指したい」としている。
テーオーデパート本店は1962(昭和37)年に開業。近年は新型コロナウイルスの影響などで売上減が続いていた。建物は地下1階、地上6階建てで延べ床面積は1万9500平方メートル。(飯尾遼太)