函館市電の人気車両「箱館ハイカラ號」の現在地情報を提供する市電ロケーションシステムが24日から英語、中国語(繁体字、簡体字)、韓国語の5カ国語に対応した。8月の試験公開開始後、1日平均300件程度のアクセスがあり、開発した市内のIT企業「アプリシステムズ」が多言語化準備を進めてきた。市内を訪れる外国人観光客の利用を見込んでいる。
同システムは同社が市企業局に提供し、日本語版は8月15日に公開した。パソコンやスマートフォンなどで専用ページにアクセス可能で、函館の地図に路線図を重ね、電停名を選択すれば、ハイカラ號運行時に到着時間が分かる仕組み。車載の衛星利用測位システム(GPS)を利用して、グーグルマップ上に詳細な車両の位置を表示することも可能だ。
一目で把握でき、簡単に操作できることを開発コンセプトに据えている。平井直弘社長(52)は「公開後、1日300件ほどのアクセスがあり、土日に増える傾向がある。アンケートの回答結果も非常によい感触を得ており、こうしたシステムに潜在的な要望があったことが分かった」と話す。
外国語版は電停名を各言語で表示するほか、対応するマップも各言語版を反映させる。市交通部は「今後、予算化してシステムを本格運用とする場合にも多言語対応は必要となる。交通部のフェイスブック(SNS)ページにはアジアからのアクセスもある。システムのアクセス状況をみていきたい」としている。
アドレスはhttp://haikarago.jp/haikara/index.php(今井正一)