函館市は、呼吸がしにくくなる病気「慢性閉塞性肺疾患(CОPD)」の啓発リーフレットを作成・配布し、患者の早期発見や受診勧奨に力を入れている。函館は喫煙率が高く、肺がん死亡率も高いことから、症状があっても受診せず、病状が悪くなるケースも多いと判断、病気の周知を進め、将来の要介護・寝たきりを防ぐのが狙い。
CОPDは、たばこが原因でせき、たん、息切れの症状が続く病気。放置すると、日常生活に支障が出て、肺がんへの病変もあり得るという。標準化死亡率でみると、市は全国、全道に比べ数値が低いため、これまで啓発活動を行っていなかったが、喫煙率が高く肺がん死亡率も高いことから「病気の認知度が低く、受診していない人が一定程度いる」(市健康増進課)として、啓発活動に乗り出すことになった。
リーフレットは昨年度末に作り、今年度から随時配布を進めている。肺の健康チェック(5項目)とCОPDの診療を実施している医療機関(市内42カ所)を掲載したもので、健康度チェックは合計が4点以上の場合、CОPDが疑われる。市ホームページで公開したほか、特定健診の結果やがん検診クーポンに同封したり、市主催の健康イベントの際に配ったり、市内公共施設、特定健診の受託医療機関に設置するなど、これまで3万6000枚を作成・配布した。
市によると、2022年の全道でのCОPD死亡数は725人となり、死亡者全体の1%を占める。人口10万人あたり14・2人で、全国(13・7人)を上回っている。市内の患者数は把握していない。
同課は「喫煙者本人のみならず、受動喫煙の影響がある人も注意が必要」とした上で「CОPDは受診しても治る病気ではなく、進行を抑えるのが狙い。たばこを吸う人で呼吸が苦しくなったり、息苦しさを感じたりした場合は病院を受診してほしい。高齢になってからではなく、若いうちに病気を知って、喫煙をやめるきっかけにしてほしい」としている。
問い合わせは同課(0138・32・1515)へ。(山崎大和)



