函館市教委は、橋脚部分に亀裂が生じ補修工事中の特別史跡五稜郭跡の裏門橋について、23日から3月27日まで全面通行止めとする。2日現在、歩行者は欄干付近を除き通行できるが、工事工程に伴い車両、歩行者も含め通行不可となる。一の橋、二の橋(五稜郭タワー側)から郭内に入ることは可能、堀の外周路は通常通り使用できる。
市教委によると、裏門橋は1964年に架橋したコンクリート橋で、重機車両が通行できる唯一の橋。破損は昨年5月に市職員が確認した。原因は架橋から60年以上が経過したための劣化や、売店への搬入車や工事の重機などが走行する影響で橋にたわみが生まれ、長年の負荷が重なり、亀裂につながったとみている。
市教委は橋の補修にあたり、遺構(旧橋脚跡)に損傷を与えない工法にするため、文化庁や道教委、専門委の意見を踏まえ、昨年12月末から工事に着工。当初は堀底に大型土のうや敷き鉄板を置いた上に、支え(ベント)を設置する工法を想定していたが、調査の結果、堀底に堆積するヘドロが深く、沈下などが発生する可能性があり、橋脚梁部に油圧ジャッキを設置する工法を採用した。工期は3月末まで。
工事費と実施設計の合計は約3400万円。当初、今年度は2024年2月に一部が崩落した石垣を修理する計画だったが、橋の亀裂が発覚。重機が郭内に入れないと石垣の修理工事ができないため、今年度は石垣修理を先送りにし、その分の予算を橋の修理費に充てた。石垣の積み直し工事は新年度に行う見込み。
市教委は、通行止めに関し「生活経路として通る地元住民も多く、不便をかける。橋を安全に使ってもらうため必要な工事なので、理解してほしい」としている。(竹田 亘)




