【北斗】市当別地区の葛登支岬灯台付近に国の天然記念物・コクガンが飛来し、80羽ほどの群れが平磯で海藻をついばんだり、羽繕いをしている。
コクガンは成鳥で体長60センチ。全体に黒褐色で頸(くび)に白黒の首輪状斑があるのが特徴。越冬個体数は少なく、1000羽に満たないことから環境省の絶滅危惧種に指定されている。通常は沖合で休息するが、干潮時に平磯でアオサやワカメなどの海藻を食べる。越冬地は函館湾や青森の陸奥湾が代表的で、重要な餌場となっている。
日本野鳥の会道南桧山の会林直樹さんによると、3月中旬ごろまで栄養豊富な海藻を食べ体力をつけるという。1月末に確認された松前の200羽ほどの群れなども集結し、千島列島やカムチャッカ半島で休息を取りながら、ひと月ほどかけて繁殖地のロシア北極海にそそぐ大河・レナ川流域へ向かう。
林さんは「繁殖地までの飛行距離は8000キロにも及ぶ想像を絶する長旅で、V字編隊飛行は命の力強さを感じる」と話している。(松台祐吉通信員)



