函館市は30日、来年度の事業系廃棄物(ごみ)の処理手数料・使用料に関し、単位を現行の100キロごとから10キロごとに改定し、値上げする方針を明らかにした事業系一般廃棄物の焼却・埋立処分手数料は、100キロごと320円から10キロごと52円(100キロ当たり520円)とする同時に3カ年かけて激変緩和率を改定し、2017年度73円(同730円)、18年度以降現行の約3倍の94円(同940円)に値上げする考えだ
産業廃棄物の処理に関わる来年度の使用料は、焼却工場が100キロごと1140円から10キロ123円、埋立処分場で100キロ690円から10キロ100円とする
現在、18の収集運搬許可業者が、市内の事業系ごみの8割以上を日乃出清掃工場などに搬入許可業者は処分手数料や運搬経費などを含め、排出業者との間でそれぞれ料金設定をしている
市内のごみ全般の処理費用は毎年30億円以上に上るが、業務の委託化や委託料などの見直しなどで、13年度は09年度に比べ約3・7億円(10%)減少一方で事業系ごみの排出量は横ばいに推移ごみ総排出量に占める12年度の割合は37%で、全国平均29%、全道平均30・7%を上回り、処理単価は上昇している
また00年4月以降、市内の事業系ごみ処理には50%の激変緩和措置を設定一般廃棄物の処理手数料をみると、税込みで札幌市2000円、北斗市1728円(いずれも100キロ当たり)となっており、函館市は道内主要都市の中でも最安値となっている一般廃棄物は自区内処理が原則だが、市環境部は「他市町から手数料の安い函館に処理しに訪れても気付かれない」と料金格差の抜け道を危惧する
市は手数料改定により、近隣自治体との均衡や費用負担の適正化を図る湯浅隆幸同部長は「手数料は値上げするが、必ずしも排出、許可業者間での料金設定全体が上がるわけではない」とし、「ごみの再資源化、減量化の促進につなげたい」と説明する
市は12月の定例市議会に処理料金改定に関する条例改正案を提出する(蝦名達也)