JR北海道は13日、来年3月26日に開業する北海道新幹線の特急料金を国土交通省に申請した新函館北斗―東京間(約860キロ)の特急料金(通常期の普通車指定席)と運賃の合計は2万2690円に設定料金決定を受け、市内の関係者からは「旅行商品造成に拍車がかかる」と期待の声が上がった一方、「想定より高い」と不満を漏らす意見も聞かれた
主要駅から新函館北斗駅まで指定席を利用した際の総額料金(通常期)は、新青森7260円、盛岡1万2880円、仙台1万7310円北海道新幹線は全車指定席となるが、満席の場合は立席特急券、新函館北斗―盛岡間は、普通車の空いている席を利用できる特定特急券を発売指定席の特急料金から原則520円割り引きする
新函館北斗―東京間でグリーン車を利用した際の料金は総額で3万60円、最上級のグランクラスは3万8280円を予定いずれも申請認可後、同省に届け出を行い、設定する
料金決定に対し、市企画部新幹線対策室の田畑聡文室長は「JR、旅行会社含めて具体的な商品の造成が進むだろう観光客やビジネス客が使いやすい多種多様な商品が出てくることを期待したい」と話す
ただ、新函館北斗―東京間とほぼ同距離の広島―東京間(約890キロ)で指定席を利用した際の料金は1万9080円北海道新幹線の料金が割高に感じるという声も多い
北海道新幹線新函館開業対策推進機構の永澤大樹事務局長は「青函区間の大部分を占める共用区間の最高速度は、在来線の特急と同じ140キロなのに、特急料金は現在と比べて2000円以上高くなる利活用の阻害にならないか心配」と懸念を示す
同社は「青函トンネルの維持費などを考慮した」と説明函館―羽田間の航空通常運賃約3万5000円と比較し、「航空会社との競争力は十分保てる」としている(山田大輔、今井正一)