15日に開幕する東京2025デフリンピックの女子ボウリング日本代表に選ばれた函館市の会社員、桜庭まどか選手(37)の壮行会が11日、母校の函館聾学校(飯出広行校長)で開かれた。後輩たちから応援を受けた桜庭選手は、夢の舞台での活躍とメダル獲得を誓った。
桜庭選手は函館出身。生まれつき聴覚に障害がある。大樹生命函館支社に勤務しながら、デフリンピック出場を目指して競技を続けてきた。
壮行会には幼児、児童、生徒合わせて11人のほか、教員らが参加。桜庭選手はあいさつで「皆さんの応援を力にして世界で頑張ってきます」と決意を語った。また、「うまくいかないときもあったが、諦めずに努力を続けてきた。皆さんも自分の夢を大切にして前に進んで」と児童や生徒に思いを伝えた。
児童生徒会長の福井稜馬さん(中学2年)が代表してあいさつ。「桜庭先輩は私たちの誇り。函館から応援しています」と激励した。最後に全員で両手を前に出し、「GO!」とサインエールを送った。
飯出校長は「桜庭選手は子どもたちにとってのロールモデル(手本となる人物)。夢や希望を持つことの大切さを教えてくれる存在。全力を尽くしてほしい」と話した。
デフリンピックは聴覚に障害があるアスリートの国際大会。4年に一度開かれ、国内では初開催となる。約80カ国・地域から約3000人の選手が出場し、陸上やバドミントン、バスケットボールなど21競技を行う。ボウリングはシングルス(個人戦)やダブルス、チーム戦などの種目があり、試合の2日前に出場選手が決まるという。(松宮一郎)



