【七飯】七飯町内でビーツなどの西洋野菜や道南ブランド米の「ふっくりんこ」を栽培している「NK2FARM」(大渡千賀子代表)は、稲を天日干しするはさがけに初挑戦した。収穫したコメは現在、函館市松川町の直営店やインターネットで販売している。
はさがけは近年、機械化が進んだことで行われなくなった手法の一つだが、知人から「おいしいコメを作るため、はさがけをやってみては」とのアドバイスを受け挑戦を決意。昨年10月頃に父の野澤秀悦さん(71)、母の洋子さん(同)と一緒に稲刈りをし、田んぼで1~2週間ほど天日干し。その後、トラクターで自宅前に運び、上に高く積み上げる道南特有の方法でさらに乾燥させた。雨が続いた影響で完全に乾燥するまで1カ月を要したが、約200キロのコメが収穫できた。
試食をした大渡代表(49)は「釜を開けたときの香りと食べたときの甘みが全然違う。機械は便利だが、手間をかけて乾燥させた方が驚くほどおいしかった」と話し「おいしすぎてご飯だけで茶碗2杯分を食べた」と笑う。「コメの本物の味を知ってほしい。たくさんの人に食べてもらえれば」と話している。
はさがけ米は1合360円から販売中。直営店は木~日曜の午後1時~同5時(金、土曜は同7時まで)。ネット販売は(https://store.shopping.yahoo.co.jp/nk2farm/)から。
問い合わせは同店(0138・83・8715)へ。(北川隼夢)