【北斗】お盆期間を古里や行楽地で過ごした人たちのUターンが16日、本格化した。全国的な新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、同日のJR新函館北斗駅では、新幹線ホームを行き交う人はまばら。また、お盆期間中の函館市内の観光地も例年のにぎわいには及ばず「静かなお盆期間」となった。
同日午後0時51分発、東京行きの「はやぶさ28号」では、乗客のほか家族ら見送りの人も少なく、ホームは閑散。12日から北斗市一本木の実家に帰省し、新幹線で埼玉県川越市へ戻る会社員の清水雄大さん(34)は「例年お盆には親せきが集まっていたが、今年は集まるのをやめた。自分はワクチン接種がまだなので、帰省するか迷ったが、家族とゆっくり過ごせたので帰って来て良かった」と話していた。JR北海道函館支社によると同列車(新函館北斗―新青森間)の予約率は17%で、同日平均では10%。Uターンのピークは15日で平均予約率15%だった。
お盆観光シーズンを迎えた市内の観光施設は軒並み苦戦。五稜郭タワーは13~15日の3日間で6073人が来館。前年同期の来館者数は約7000人で「昨年はGoToキャンペーンもあったうえでの数字。今年は全国的に感染者も増える中、健闘している」(担当者)と捉える。今後、夏休みも終盤となるが、担当者は「今月後半は平日ほぼ毎日、修学旅行の予定もある。予定通りなら期待が持てる」とする。一方、函館山ロープウェイは今月6日~15日で2万2998人が利用し、前年同期(2万8589人)と比べ約2割減。「期間中は駐車場が満車となることもあり、車を利用した道内からの観光客も多かったのでは。感染者は増えているが、状況を見つつ営業は続けていきたい」としている。(飯尾遼太)