函館市は本年度、学童保育所を利用する保護者の経済的負担軽減と職員の処遇改善を図るため、市内各学童保育所への委託料を増額する考えだ通年利用者を対象に、児童1人当たりの保育料を月額2000円(年額2万4000円)減額するほか、施設運営者には利用児童数に応じ、1人当たり年額2万4000円を委託料に加算し、職員の処遇改善に充てる
市子ども未来部次世代育成課によると、本年度の市内の学童保育所に入所する児童数は、4月1日現在で1780人ほど前年度から約200人増えており、少子化が進む中、共働き世帯や一人親世帯などの増加に伴う保育所のニーズの高まりが伺えるまた、本年度の全児童数(市立小学校)当たりの入所児童数の割合は、1995年度から11・1ポイント軽減と職員の処遇改善分にそれぞれ4272万円を充て、関係経費計1億230万円を補正予算案に計上した
保育料軽減について、利用者の支払いを減額するのは秋ごろになる予定だが、保育所ごとに4月からの減額分を返金するという
同課によると、おやつ代や教材費などを除く市の一月当たりの保育料は平均約1万1000円で、軽減後は約9000円となる12年度に全国学童保育連絡協議会が示した全国的な保育料の平均額は7371円となっており、これまで市内の利用者から減額の要望が寄せられていたというまた、厚労省の調査では保育料が1万円の自治体は全国で84%を占めていることから、市も1万円以下の水準にするため軽減した
処遇改善を目的とする委託料は、職員の賃金分に充てるのが原則で、同課は「働く環境を改善し、保育の質の向上につながれば」とする
このほか、昨年7月に演歌歌手、北島三郎さんの函館の後援組織「北島軍団けっぱれ会」(吉岡隆会長)が市に寄付した200万円を活用し、市内49施設それぞれに設備整備補助金として、4万2000円を上限に補助する(蝦名達也)