27日にオンラインで開催される「第4回全道高校軽音楽新人大会」(道高文連主催)に函館中部高校軽音楽部の「名無し之太郎」と函館工業高校軽音楽部の「日本Japanese Japan」の2チームが道南支部代表として出場する。今年度は支部大会から新型コロナウイルス感染防止で演奏の様子を撮影した動画による審査となったが、部員たちは画面越しに若さあふれる音楽を届けようと練習に励んでいる。(飯尾遼太)
「120点の演奏を」 函館中部「名無し之太郎」
〇…函館中部の「名無し之太郎」は2年生5人で構成。存在はしていても、周囲から認識されていない「名無し」の存在をモチーフに、自身へのネガティブな感情を明るいメロディに乗せたオリジナル曲「融界(ゆうかい)」で全道大会に挑む。
曲はリーダーでボーカルの林美羽さん(17)が作詞、ドラムの二瓶綾太さん(同)が作曲を担当。2人が作った原案を基に全員で意見を出し合い完成度を高め「高校生のオリジナル曲としてありがちなものにはしたくなかったので個性を意識した」(林さん)と10月の支部大会では見事最優秀賞に輝いた。
全道大会出場に5人は「驚きもあったが、とてもうれしくほっとした」と声をそろえる。大会に向け再び動画を撮影するが、林さんは「多くの人に自分たちの音楽を聴いてもらえることがうれしい。動画では120点の演奏を披露したい」と意気込んでいる。
「最大限の演奏を」 函館工業「日本Japanese Japan」
〇…函館工業の2年生5人組バンド「日本Japanese Japan」は高校生らしさを表現したオリジナル曲「最低!」で全道大会に出場。10月には同曲でウェブ上で開催された「ミュージックデイズ2020」にも挑戦し、楽曲に磨きをかけてきた。
支部大会はミュージックデイズ同様、動画での審査となったが、応募した映像ではサビを全員で歌い、演奏の活気を感じてもらえるよう工夫。優秀賞を受賞し、全道大会を決めたが、ボーカルの石見智成さん(17)は「最優秀賞との差を感じ、課題が見つかった」と悔しがる。
全道大会に向けギター、コーラスの國井愛美さん(同)は「ボーカル、バックの演奏それぞれで目立たせたい部分が目立つよう、音のバランスを整えたい。自分たちができる最大限の演奏ができたら」と力を込める。