こころとからだのケア
女性は妊娠すると女性ホルモンの影響で心身が劇的に変化します。むくみや腰痛、肩凝りなどの身体的症状が現れたり、イライラや不安感などの不快な症状に悩まされることがあります。特に初産では何もかも初めての体験であるため、心身の不調を来すケースが多くみられます。
昔は、妊婦は安静にという考え方が主流でした。しかし、現在では医師や助産師など専門知識人の管理のもと、合併症のない妊娠12週以降の妊婦の運動は強く推奨されており、運動することのメリットが証明されています。厚生労働省の「健やか親子21」でも、安全な妊娠・出産・育児のための切れ目のない妊産婦・乳幼児保健対策の1つとして、妊婦の健康を掲げています。 妊婦の運動の中の1つにマタニティヨガがあります。マタニティヨガは1981年に東京の「田中ウィメンズクリニック」の研究によって生まれ、全国に普及したといわれています。マタニティヨガはそのような心身の不調を緩和し、出産に向けての体力づくりやリラックス法として近年さらに注目されています。マタニティヨガには、全身の血流を促し、むくみや腰痛、肩凝りの軽減など、とても身体的効果があります。また、呼吸法でリラックスすることにより、副交感神経が優位となり、自律神経が整います。呼吸を通して母子との繋がりを実感し、赤ちゃんに向き合う時間を持つことによって、出産後の子育てに良い影響を与えるとされています。
助産師は、女性の出産が満足できる体験となるよう支援していくことが求められております。妊娠中の女性の心身の不調や不安に少しでも寄り添い、出産に前向きに取り組めるよう支援していくことが大切です。
マタニティヨガを妊婦と助産師の交流の場としても活用していき、さまざまな悩みに対して相談できる窓口になれれば良いと考えています。
(ハコラク 2020年3月号掲載)
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