糖尿病とお薬について
「糖尿病」という名前を一度は耳にしたことがあると思います。ですが、病気や治療について詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか?
まず、糖尿病という名前から、尿に糖分が入っていることがわかります。尿に糖分が排出されるということは、血液中に糖分が過剰にあり体で処理ができなくなっている高血糖状態と言われるものです。放っておくと糖尿病発症から10年前後で障害が出てくると言われており、糖尿病予備群の時期でも徐々に血管が硬くなり、心筋梗塞や脳梗塞になる危険性があります。
では、糖尿病の治療はどうすれば良いのでしょうか?血糖を下げるために食生活の見直しや適度な運動を行うのが大前提ですが、それでも良くならない時は、お薬による治療が始まります。お薬による治療は、血糖を下げるインスリンというホルモンを出してくれるお薬、インスリンを補ってあげる注射や、そもそも血糖を上げにくくするお薬などがあります。また、近年ではインスリンの作用とは関係なく、余分な糖分を尿に排泄し、血液の中の糖分を下げるというお薬も出てきました。「糖尿病」という言葉を考えると、なんだか矛盾したようなお薬ですね。
糖尿病による障害が現れる時には、もう症状が進行してしまっている状態であり、放っておいても良くはなりません、どんなお薬であれきちんと使い続けることが重要です。糖尿病のお薬の代表的な副作用として、血糖が下がり過ぎて起こる低血糖という症状があり、脱力感・冷や汗・空腹感という症状が現れます。低血糖の時は糖分を補充する必要があるので、糖類を常備することが重要です。お薬には良い面もあれば悪い面もあるので上手に付き合うことが大切です。
何か不安なことがあれば、私たち薬剤師に気軽にご相談ください。
(ハコラク 2019年5月号掲載)
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