学校法人西野学園(札幌、前鼻英蔵理事長)が、函館臨床福祉専門学校(美原1)に代わって開設する「函臨(はこりん)福祉センター」が4月、大町にオープンする。専門学校は3月末で閉校し、26年の歴史に幕を下ろすが、同センターは社会人向けの介護福祉人材養成機関として函館に残る形だ。
同センターは、西野学園が運営する札幌医学技術福祉歯科専門学校(札幌)の付帯事業という位置付け。
同センターの事業のメーンは介護福祉士実務者研修と介護職員初任者研修で、函館高等技術専門学院からの委託を受けた失業者訓練と、道内外を対象とした通信課程の2本柱で行う。
通学に関しては失業者の職業訓練を行うため、一般募集はしない。通信課程は随時募集するという。センターは大町のビルに教室2つ分のスペースを確保した。20人ずつ授業を受けることができる。
名称は専門学校の略称として親しまれた「函臨」を残した。職員も同センターに移動し、勤務する。
同センターを統括する山克己マネージャーは「函館から介護福祉人材の養成機能をなくしてはいけないという前鼻理事長の強い思いからセンター開設に至った」と説明。「資格や働き方に関して困りごとや聞きたいことがあれば相談してもらいたい。福祉の仕事の窓口になれれば」としている。
函館臨床福祉専門学校は1997年に開校。これまでに卒業生1500人以上を輩出。少子化などから入学者を確保することができなくり、閉校を決めた。12日に最後の卒業生9人を送り出す。(松宮一郎)