新型コロナウイルスの影響で遠のいた客足を呼び戻そうと、函館朝市で25日から、設定した金額に合わせて各店が自慢の品を詰め込んだセット商品「玉手箱」の販売が始まっている。函館朝市協同組合連合会加盟の約60店で、生鮮魚介類や果物、水産加工品など各店の特色を盛り込んだ玉手箱が並び、同連合会は「贈答用はもちろん、自宅での食事にも活用して」と呼び掛けている。
函館商工会議所(久保俊幸会頭)が実施した、函館朝市を含む3市場で使える5000円分の利用券プレゼントに合わせて企画した。
玉手箱は消費税や送料込みで1万円(赤箱)、2万円(青箱)、3万円(黄箱)と価格を色で分かりやすく表示。また持ち帰り専用のお得なセットとして、5000円(税込み)の緑箱も用意。利用券が当たった人はもちろん、当たらなかった人も買い物を楽しめるようにした。
どの色の玉手箱をどんな内容で販売するかは各店に委ねられており、このうち梶原昆布店では、5000円と1万円の玉手箱を用意。5000円のセットでは函館真昆布やお刺身コンブ、函館産のガゴメ納豆昆布など、コンブ好きや料理好きな人も納得の詰め合わせを用意している。同連合会の松田悌一事務局長は「万が一ほしい商品が玉手箱に含まれていなければ、店と相談してセット内容を変えてもらうことも一つの手。こうしたコミュニケーションによる買い物ができるのが朝市の魅力」と強調する。
今後は玉手箱企画の参加店舗を増やしながら、ネット販売も活用して買い物客を増やしていきたい考え。「商工会議所には利用券の配布を実施していただき、感謝したい。函館朝市もただ待つのではなく、利用を促す取り組みを考えながら、各店の売り上げ向上に努めていきたい」(松田事務局長)としている。(野口賢清)